特集 眼科臨床の進歩Ⅰ
網膜色素變性症のX線療法
三國 政吉
1
1新潟大學眼科
pp.989-994
発行日 1952年11月15日
Published Date 1952/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201336
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はしがき
網膜色素變性症に對するX線照射療法としては從來眼球照射(Sgrosso 1926)間腦照射(中村正直 昭17)があつて何れも相當效果あることは認められているところであるが,頸動脈毬照射が甚だ有效に作用する事は昭和25年以來私の教室から屡々報告し來つたところである。尚又これら3者相互に比較する時は有效例數の多い事,機能増進の程度の優る事,その持續期間の長い事等何れの點に於ても頸毬照射が最も優秀である事も本年日眼總會に於て教室松元學士の報告したところである。
ここには私の教室に於てここ數年來頸毬照射により治療した網膜色素變性症67例の成績に就て述べて見たいと思ふのであるが先づ方法,それによる成績を記し,經過及び遠隔成績等に就て遂次述べ度いと思ふ。
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