Ⅱ臨牀實驗
老人性蜂巣状黄班變状に就て
中村 康
1
1日本醫大
pp.16-18
発行日 1949年1月15日
Published Date 1949/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200303
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Vogt氏が1918年幼年性網膜色素變性患者の黄斑部中心窩底に帶黄友白色斑點の數が蜂巣状に羅列してゐるのを認め之をBienen-wabenmac—ulaと名稱しKl M. f. A.に報告しStock氏は1908年同樣網膜色素變性眼の組織標本に於て其の構造を明らかにしKl. M. f.A.に記載してゐる。そしてIwenoff氏のsystoide Degenerationと言はれる網膜鋸齒部の變化と同一物である事を指摘してゐる。Leber氏はgraefe-Saemischの眼科全書にzystoide Degeneration in derMaculaとしたため外網織層に浮腫が生じ多數の隙が網膜實質内に生ずるに依ると述べてゐる。Vogt氏は更に1939年此眼底所見を寫眞にとりKl. M. f. A.に記載し虹彩毛樣髄炎,網膜色素變性,網膜剥離,網漠出血等に合併して來り嚢腫樣擴張の減退と共に常態にかへり色素異常も殘さないで治癒すると言ふ。本邦には此方面の報告が尠いので余の得だ處を述べることにする。
蜂巣状黄班變状と言ふ時は數箇の蜂房の密在を考へるが全てに於て是の如き所見を呈するものでなく單に1箇の事,2ケ以上の事がある。
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