特集 眼科診療:5年前の常識は,現在の非常識!
1 屈折・調節の異常,白内障
■検査
調節機能検査
梶田 雅義
1
1梶田眼科
pp.18-22
発行日 2011年10月30日
Published Date 2011/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103901
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ここが変わった!
以前の常識
●白内障手術後の眼内レンズ(IOL)眼は,屈折力を変化させることができないので,調節は起こらない。したがって,調節検査を行うことは無意味である。
●調節が起こらないIOL眼では,調節異常は発症しないので,調節の治療も無効である。
現在の常識
●白内障手術後のIOL眼でも,毛様体筋は健全であるので,ピントを合わせたいという要求が起これば,毛様体筋は緊張する。毛様体筋の緊張がIOLを後方にシフトさせて,近くをみようとする調節努力が,かえって眼屈折力を低下させている症例が存在する。
●IOL眼では,ピント合わせの要求に応えるために毛様体筋が収縮しても,期待通りの屈折値の変化は起こらないので,毛様体筋の過剰な収縮が高じて,調節けいれんを発症している症例が存在する。
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