特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて
8.血液・造血器疾患および悪性腫瘍
貧血,失血,多血症
石龍 鉄樹
1
1福島県立医科大学眼科学教室
pp.142-145
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102013
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貧血,失血
貧血は,血液量の減少に伴い酸素供給が低下する疾患と定義される。診断にはヘモグロビン,ヘマトクリット,赤血球数を検査する。ヘモグロビン値では成人は男性13g/dl,女性12g/dl以下,老人では11g/dl以下が貧血と考えられている。
貧血は多くの場合には原因がある。原因で大きく分類すると,①赤血球の産生障害,②赤血球破壊の増加,③失血による血液の損出の3つに分けることができる(表1)。血液の形態からは大赤血球性貧血,小球性低色素性貧血,正球性正色素性貧血の3つに分けられる。
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