今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺
TTTS類縁疾患の診断と管理
双胎貧血多血症(TAPS)
田丸 俊輔
1
1埼玉医科大学産科婦人科
pp.547-551
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209743
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●双胎貧血多血症(TAPS)の出生前における診断には,双胎両児の中大脳動脈収縮期最高血流速度(MCA-PSV)の評価が必須である.
●TAPSは羊水過多・過少を伴うTTTSとは病態が異なり,双胎両児間の緩徐な血流不均衡によって生じる疾患であり,診断基準に羊水量の不均衡は含まれない.
●MCA-PSVの測定が行われていない症例では,出生後に双胎両児の血液検査で初めてTAPSの診断に至る場合もあるため,一絨毛膜双胎では出生した児の血算評価が不可欠である.
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