特集 眼感染症診療ガイド
II.診断・治療のポイント
角膜
【総論】角膜炎―感染か,非感染か
檜垣 史郎
1
1近畿大学医学部眼科学教室
pp.149-151
発行日 2003年10月30日
Published Date 2003/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101440
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
角膜炎のうち,細菌性角膜炎,角膜真菌症,アカントアメーバ角膜炎,角膜ヘルペス,角膜実質炎,モーレン角膜潰瘍,膠原病に伴う周辺性角膜潰瘍,カタル性角膜潰瘍,角膜フリクテン,コンタクトレンズに関連するものなどが比較的,頻度が高いと考えられる。
感染に伴う角膜炎では黄色調の浸潤,膿性眼脂をしばしば認める。感染によるものか非感染かの鑑別に困るものとして,まず周辺性角膜炎が挙げられる。すなわちモーレン角膜潰瘍,膠原病に伴う周辺性角膜潰瘍,カタル性角膜潰瘍,ペルーシド角膜変性,テリエン周辺角膜変性,周辺部の角膜ヘルペスなどであろう。細菌性角膜炎,角膜真菌症,アカントアメーバ角膜炎,角膜ヘルペスについては他項に詳述されているので,以下,非感染の周辺性角膜炎を中心に述べたい。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.