今月の臨床 子宮体癌—理解のためのQ&A 33
予後に関する因子
32.局所浸潤形式からみた予後
落合 和徳
1
Kazunori Ochiai
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.342-344
発行日 1991年3月10日
Published Date 1991/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904925
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1988年にFIGOが提唱した新しい子宮体癌の国際臨床進行期分類によれば,局所浸潤の所見が,その進行期決定の上で大変重要な要因であることがわかる(表1)。すなわち,癌が内膜に限局しているか,あるいは筋層に浸潤しているか,またその浸潤の深さはどうか,さらに頸管腺に及んでいるか,頸管腺腔内にとどまらず頸部間質に浸潤しているか,などであり,これはとりもなおさずこれらの所見が予後に直接的な影響を与えることが明らかとなったからである。
本稿では,子宮体癌における局所浸潤と予後の関係について概説したい。
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