今月の臨床 妊婦健診のピットフォール
初期健診のピットフォール
6.胎児異常の初期チェックポイント
関谷 隆夫
1
,
中沢 和美
1
,
千原 啓
2
1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院産婦人科
2社会福祉法人精霊会精霊病院産婦人科
pp.1088-1096
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904725
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はじめに
高周波探触子の出現は,妊娠初期からの胎芽(児)の詳細な観察を可能とした.本法を用いた評価のポイントは,心拍の有無と心拍数,胎児と胎嚢のバランス,頭頸部の形態異常の診断.頸部透明帯(nuchal translucency)をはじめとする先天異常マーカーのチェックであり,解剖学または発生学的知識にもとついた画像所見の評価を行う必要がある.
本稿では妊娠初期のチェックポイントとピットフォールについて述べるが,まず超音波診断を行う上で必要な妊娠初期胎児の発生と画像としての描出時期を示す(図1)1).
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