連載 Estrogen Series・53
ホルモン療法は本当に心臓病を予防するか?
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1024-1025
発行日 2002年8月10日
Published Date 2002/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904713
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ホルモン療法は冠動脈疾患を予防すると長い間考えられてきた.また,そのように推定するだけの「根拠」や臨床的観察も存在したのである.最近,初めての大規模ランダム試験の結果が1998年に発表された1).その結果,更年期後のホルモン補充療法(hormone replacement therapy:HRT)が必ずしも冠動脈疾患の発生を保護しないことが示された1).これらの新しいデータを受けて,米国心臓病協会(American Heart Associa—tion:AHA)は新しい「推奨(recommendations)」を発表した2).今回はそれに関するLancet誌のコメンタリーをご紹介したい.以下,その要約.
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