今月の臨床 ここまでわかる産婦人科のMRI
MRI診断の実際
5.卵巣の良性腫瘍と類腫瘍性病変
真鍋 知子
1
,
杉村 和朗
1
1神戸大学大学院医学系研究科放射線医学
pp.648-651
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904637
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はじめに
卵巣には極めて多種類の腫瘍が生じる.また,類腫瘍性病変も多岐にわたっている.病理学的には良性,中間群,悪性の3種類に,肉眼的には嚢胞性と充実性に分類される.また類腫瘍性病変は嚢胞性病変として漿液性,粘液性あるいは出血を含むものがある.一方,黄体に関連した病変,間質過形成といった病変がある.
MRIは嚢胞性,充実性の鑑別,液の性状の判定,嚢胞内の充実性部分を描出するうえで,有用な画像診断法である.短い誌面でこれらの疾患を網羅することはできないので,MRIで特徴的な所見を呈する疾患を取り上げ解説する.
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