今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて
III 麻酔にかかわる合併症
1.局所麻酔
青木 昭和
1
1公立雲南総合病院産婦人科
pp.507-513
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904612
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はじめに
局所麻酔剤を用いる麻酔を広義の局所麻酔法と呼び,表面麻酔,局所浸潤麻酔,末梢神経ブロック,脊椎麻酔(くも膜下ブロック),硬膜外麻酔(硬膜外ブロック),局所静脈内麻酔などが含まれる.このうち,局所浸潤麻酔を狭義の局所麻酔という.局所麻酔は適切な使用法の範囲内では,患者の意識を失わせることなく,手術する部位のみに無痛状態を生じさせる方法で,患者のほとんどの反射は保たれているため,安全な麻酔法として多くの利点を有し,広く受け入れられている.
産婦人科領域では,脊椎麻酔,硬膜外麻酔ならびに局所浸潤麻酔が頻繁に施行されている.さらに近年,デイサージャリーの導入が広く行われるようになり,産婦人科領域においても,麻酔管理に習熟する必要性が高くなってきたと思われる.
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