今月の臨床 婦人科医のための乳癌検診
細胞診
2.穿刺吸引細胞診のコツ
元村 和由
1
,
南雲 サチ子
2
,
菰池 佳史
1
,
稲治 英生
1
,
小山 博記
1
1大阪府立成人病センター外科
2大阪府立成人病センター細胞診断科
pp.460-463
発行日 2001年4月10日
Published Date 2001/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904312
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
1930年に針生検による診断がMartinとEllisにより紹介されて以来1),乳癌診断に際して穿刺吸引細胞診は超音波検査,マンモグラフィとともに重要な役割を担うようになっている2〜5).穿刺吸引細胞診の長所としては,手技が簡単で検査時間が短く,非侵襲的であること,そして超音波検査,マンモグラフィなどの画像検査よりも高い正診率が得られることが挙げられる.一方,短所は採取細胞が少ないために診断困難な症例がある,sus—picious例が少なからずみられる,診断に熟練を要するなどの点が挙げられる.
本稿では,われわれが行っている乳房腫瘤に対する穿刺吸引細胞診の実際の手技と成績について概説したい.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.