今月の臨床 生殖医療とバイオエシックス
出生前診断
1.WHOのガイドライン
松田 一郎
1
1江津湖療育園
pp.1054-1056
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903741
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1995年,Wertz D, Flecher JF, Berg KらはWHOのBouljenkov Vらとともに“Guidelineon ethical issues in medical genetics and theprovision of genetic services”をまとめて各国に送り,その内容に関して論議を尽くすように提案した.これについては,1996年ブラジルで行われた国際人類遺伝学会で承認される予定であったが,一部の国の参加がなかったこと,またその席上で初めてこの草案を目にした代表がいたりして,結局,採択には至らなかった.その後,1997年,神戸,福井でWertz, Bouljenkovらが出席した“UNESCO Asian Bioethics Conference andthe WHO-associated Satelite Synposium onMedical Genetics”で,各学会代表者に加えて,複数の患者代表者,親の会代表者が出席して論議された.その後,各国から数々のコメントが寄せられたと伝えられている.
1998年,これらを背景にして,WHOはその改訂版ともいえる“Proposed international guide—lines on ethical issues in medical genetics andgenetic service”を出版した.
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