今月の臨床 GnRH療法の新展開
GnRHアゴニストによる治療—適応基準と問題点
8.卵巣癌
藤田 征巳
1
,
澤田 益臣
1
,
村田 雄二
1
1大阪大学医学部産科婦人科
pp.196-198
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903541
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ゴナドトロピン,エストロゲンは卵巣癌の増殖に促進的に働く.GnRHアゴニストは,下垂体脱感作によりゴナドトロピン分泌抑制と卵巣エストロゲン低下をもたらすことおよびその直接作用により,卵巣癌治療に効果が期待できる.卵巣癌のGnRHアゴニストによる治療の報告がいくつかなされているが,その評価については一定していない.しかし,化学療法無効例の一部で副作用が少ないという利点より,QOLの改善が期待でき,治療の適応となりうる.
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