今月の臨床 体外受精マニュアル—新しく始める人へのアドバイス
体外受精の展開
5.ICSI
栁田 薫
1
,
星 和彦
1
,
佐藤 章
1
1福島県立医科大学産婦人科
pp.1139-1144
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902240
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卵細胞質内精子注入法(Intracytoplasmicsperm injection:ICSI)は,難治性の受精障害で,これ以外の治療によっては妊娠の見込みがないかきわめて少ないと判断される夫婦のみを対象とし,現時点では最終的な不妊治療手技である.先人がヒトを含めた哺乳動物で試行錯誤をくり返して得られた恩恵の賜であったが,意外にもヒトのICSIはやさしいこともわかった.
筆者らは本法の成否が熟練と操作しやすい顕微注入装置の設定にあると考えており,この稿では機器の準備からICSIの実際を解説する.当施設で使用している機器を( )内に例示した.
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