今月の臨床 病態生理の最前線—臨床へのフィードバック
産科
14.DICの病態生理
大塚 博光
1
,
雨宮 章
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.471-478
発行日 1995年4月10日
Published Date 1995/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902096
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●はじめに
DIC (disseminated intravascular coagula—tion:播種性血管内凝固症候群)は羊水塞栓症や子宮内死児稽留症候群の産科的疾患の合併症として報告されたのが最初とされ,DICと産婦人科との関連は歴史的にも深いものがある.
DICは何らかの原因で,組織因子の血管内流入による外因性凝固機転の亢進や血管内皮細胞の障害による内因性凝固機転の活性化により血管内における凝固が亢進し血管内に多量の微小血栓が生じることにより始まる.
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