今月の臨床 難治性合併症を診る—産科
免疫異常・その他の合併症
22.膠原病
奥平 博一
1
1東京大学医学部物療内科
pp.1372-1374
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901958
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膠原病1)は,妊娠可能年齢の女性に好発することから,糖尿病とともに合併症妊娠の代表的な疾患である.その中でも全身性エリテマトーデス(SLE)は,好発頻度のピークが20歳台にあることから,自然に妊娠を伴う例も増加し,その管理は内科医にとっても,産科医にとっても重要な問題である.一方,慢性関節リウマチ(RA)は,膠原病のうちでは最も患者数が多く,くり返す関節炎に長期間の薬物療法が必要であることから,妊娠合併時の管理が重要となってくる.そこで本稿では,膠原病の中でもSLEとRAを中心に,これら膠原病が妊娠に与える影響と,妊娠が膠原病に及ぼす影響の両面から,最近の知見を述べてみたい.
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