今月の臨床 ハイリスク妊娠—22週までの管理
他科からのアドバイス
22.慢性腎炎
宮崎 睦雄
1
,
上田 尚彦
1
,
折田 義正
2
1大阪大学医学部第一内科
2大阪大学医学部保健学科病態生体情報学
pp.884-886
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901816
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慢性腎炎患者はその発症年齢が妊娠可能世代と重複し,従来より妊娠合併症や周産期死亡をきたす頻度が高いとの報告がある.一方で,近年は周産期医学,新生児医学および降圧療法,透析療法の進歩によってかなりの高血圧,腎機能低下があっても正常児を得た例,腎移植患者が免疫抑制剤とステロイド剤を妊娠中も使用しながら正常児を得た報告もある.このように十分な管理の下では慢性腎炎患者の妊娠について従来の制限を緩和できる可能性もうかがわれる.以下,自験例を交えながら妊娠中期までの管理について述べたい.
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