臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VII.腎疾患
問題となるケースの治療
152.慢性腎炎の食事療法と予後
折田 義正
1
Yoshimasa Orita
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.2424-2425
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218693
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症例
Y. S.,42歳,男性,体重55kg(身長162cm).
19歳大学入試の際,蛋白尿を指摘された.以後無自覚のため放置していた.35歳のとき高血圧(160/130)を指摘され,某病院に入院した.BUN 30mg/dlと高値ですでに高窒素血症を呈していた.36歳阪大一内科受診,Cthio 39ml/ml,BUN 33.1mg/dl,血清creatinine 2.5mg/dlであった.このため腎生検は行わず,蛋白制限(50g),降圧療法を行い,白血球尿を認めるため,時にアンピシリンなど抗生剤を用いた.41歳(昭和57年)BUNなどやや悪化傾向にあり,蛋白制限を45gと強化し,経口必須アミノ酸製剤を服用させている.経過については図1を参照.この間6年間著しい腎機能低下はみられていない.
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