今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
C.外来感染症
11.腟分泌物検査の実際
舘野 政也
1
1富山県立中央病院
pp.404-406
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901673
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帯下を主訴とする腟炎の中でカンジダおよびトリコモナス症は代表的な婦人科疾患としてあげられており,産婦人科外来患者の中で施設によっても異なるが,かなりの割合を占めているものと思われる.このように両疾患はありふれており,ことに腟トリコモナスは顕微鏡下で簡単に検出することができるし,腟カンジダにしても特有の帯下でさらに鏡検によっても診断はきわめて簡単である.したがって治療面においても特効薬的な腟錠や内服薬が数多く開発されており治療法もきわめて簡単である.しかし一方において治療することにより自覚症状はとれ,治癒したかにみえても,しばしば再発し,難治性であることもけっして少なくはない.今回トリコモナスおよびカンジダの検査の実際と題して著者が日常行っている検査,診断を中心に多少の文献的考察を加えて述べてみたいと思う.
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