特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
産科編 妊娠後期 腟分泌物検査でGBS陽性といわれました。病気でしょうか?
宮 美智子
1
,
梅原 永能
,
左合 治彦
1国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター産科
キーワード:
Streptococcus agalactiae
,
抗細菌剤
,
妊娠合併症-感染性
,
妊娠後期
,
保菌者状態
,
連鎖球菌感染症
,
感染症垂直伝播
,
腟分泌物
Keyword:
Vaginal Discharge
,
Anti-Bacterial Agents
,
Carrier State
,
Pregnancy Complications, Infectious
,
Infectious Disease Transmission, Vertical
,
Pregnancy Trimester, Third
,
Streptococcal Infections
,
Streptococcus agalactiae
pp.192-194
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088300
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<回答のポイント>1)GBSとはGroup B Streptococcusの略でB群溶血性連鎖球菌である。2)GBSは15~30%の妊婦の腟から直腸内より検出される。3)周産期感染症の原因となり、前期破水、絨毛膜羊膜炎、早産、産褥感染症をひき起こす。新生児~乳幼児期の感染症において敗血症、化膿性髄膜炎、肺炎などの原因となる。4)妊婦健診では全妊婦対象に妊娠35~37週にGBS培養検査を行い、検体は腟入口部ならびに肛門内から採取する。5)以下の妊産婦の経腟分娩中あるいは前期破水後、新生児の感染を予防するためにペニシリン系などの抗菌薬を点滴静注する。(1)4)でGBSが同定、(2)前児がGBS感染症、(3)今回妊娠中の尿培養でGBS検出、(4)GBS保菌状態不明で破水後18時間以上経過、または38.0℃以上の発熱あり。
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