今月の臨床 新しい薬物療法をさぐる
薬物療法プラクティス
15.手術時接着剤の使用法
長田 尚夫
1
1日本大学医学部産婦人科
pp.57-59
発行日 1994年1月10日
Published Date 1994/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901577
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手術の発展は,技術的進歩のみならず手術器具の改良や手術材料の開発によるところが大きい.とくにフィブリン組織接着剤の開発は,外科医の夢であった無縫合による組織接着を可能にしたことからその意義は大きい.本剤は,創傷治癒過程においてフィブリンが創縁を膠着させることに着目したものである.組織接着剤は,接着力,親和性,非異物性,吸収性が満たされることが理想的である.その点フィブリン接着剤は,接着力の点で多少問題があるものの,異物反応がなく組織との親和性,吸収性の点から理想的な接着剤である.
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