今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
抑制法の実際—GnRHアゴニスト
28.子宮内膜症
玉舎 輝彦
1
Teruhiko Tamaya
1
1岐阜大学医学部産科婦人科
pp.1110-1112
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901014
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子宮内膜症の異所性子宮内膜は,正常子宮内膜と同様に程度に差があるが性ステロイドに反応し増殖し,月経時にも変化が起こり,疼痛を導き,これが月経困難症の原因となる。年月を経て,移植され増殖してきた異所性子宮内膜は,量を増し,骨盤内臓器であり,妊孕性にたいせつな卵巣や卵管に悪影響を与えることになる。したがって,子宮内膜症の主な臨床上の問題点は月経困難症と不妊症であり,この問題点の改善が治療目的となる。
子宮内膜症は骨盤内で,びまん性に広がっていくため,卵巣機能や妊孕性を温存し手術的に除去するのは困難であるため,難治性となるが,薬物療法に反応することがある。
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