今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
誘発法の副作用
13.重症OHSSの管理
工藤 美樹
1
,
岩下 光利
2
Yoshiki Kudo
1
,
Mitsutoshi Iwashita
2
1東京女子医科大学産婦人科
2東京女子医科大学母子総合医療センター
pp.1066-1068
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900999
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WHOは卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を症状の程度により3群に分類している(表1)1)。グレードIIIに分類される重症例では,腹水,胸水貯留をきたし,血清電解質のアンバランスや循環血液量減少に伴う血液濃縮,さらには血液凝固能障害まで起こす重篤な病態を呈する。
本稿では始めに当院で最近経験した腸間膜動脈血栓をきたした重症OHSS症例を提示し,次に重症例の管理・治療方針について解説する。
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