今月の臨床 帝王切開
帝王切開のリスク
37.膀胱・尿管損傷
藤井 信吾
1
,
平林 稔之
1
Shingo Fujii
1
,
Toshiyuki Hirabayashi
1
1信州大学医学部産科学婦人科学教室
pp.742-744
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900909
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
産科婦人科領域の手術は,その手術目的臓器部位が膀胱・尿管と接し,かつ骨盤深部の後腹膜腔を操作するため,膀胱・尿管損傷の可能性がつねに存在する。近年,帝王切開は,主として子宮下部横切開が施行されている。この術式は,膀胱剥離を必要とし,また,横切開の延長線上には左右の尿管が走行しているために,帝王切開による膀胱・尿管損傷の可能性が潜む。以下に帝王切開と膀胱・尿管損傷について概説したい。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.