今月の臨床 外来でみる感染症
感染症とその治療
16.クラミジア
松田 靜治
1
Seiji Matsuda
1
1江東病院産婦人科
pp.938-940
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900517
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近年C.trachomatisが婦人性器の子宮頸管炎や子宮付属器炎すなわちPID(pelvic inflammatory disease)の病原微生物として一般細菌とともに重要な位置を占めていることが漸次明らかにされてきた。とくに非淋菌性炎症性疾患(尿道炎,子宮頸管炎など)の病原体として重視されている。C.trachomatisの感染婦人では男性に比べて特定の症状を現わさないため,その実態が明らかでない面も多いが,第一に子宮頸管炎の原因菌として注目されるようになった。クラミジアのPIDとの関係もこれと同様に第一に不顕性感染の多いことを念頭におかなければならない。
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