原著
当院における腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術を施行した子宮体がん症例の安全性,有効性,治療成績,再発予後因子の検討
山口 広平
1
,
宮本 雄一郎
1
,
鈴木 瑛梨
1
,
山口 翔吾
1
,
川田 淑子
1
,
本城 晴紀
1
,
福田 友彦
1
,
江口 聡子
1
,
曾根 献文
1
,
森 繭代
1
,
廣田 泰
1
,
大須賀 穣
1
1東京大学医学部附属病院女性外科
pp.1053-1059
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211374
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▶要旨
腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術(LAPPAN)は難易度の高い手術として知られている.当院では2019年9月より子宮体がんに対して22例施行した.当院における子宮体がんに対するLAPPANの安全性,有効性,治療成績について検討した.再発のリスク因子を検討するにあたっては,年齢,手術時間,出血量,BMI,脈管侵襲,腹水細胞診,リンパ節摘出個数を無再発例,再発例とで比較検討を行った.
開腹群と比較してLAPPAN群では,出血量は有意に少なく,摘出リンパ節個数に有意差はなく,術中・術後合併症の増加は認めなかった.再発例はすべて類内膜癌Grade 3もしくは特殊組織型であり,また今回の検討では再発を有意に増加させる因子は認めなかった.本検討ではLAPPANは開腹手術に対して有効性・安全性で劣ってはいなかった.
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