今月の臨床 胎児心臓を診る―この超音波所見を見逃すな!
大血管断面異常から診断できる先天性心疾患
両大血管右室起始症
金 基成
1
1国立成育医療研究センター循環器科
pp.1136-1141
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211096
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●大きな心室中隔欠損を認め,2本の大血管が右室から起始している場合(または1本の大血管が右室から,もう1本が心室中隔に騎乗し50%以上右室から起始している場合),両大血管右室起始症を疑う.
●心室中隔欠損と大血管の関係を観察するには,five chamber view(four chamber viewからプローブを倒し,四腔に加え1本の大血管が観察できる断面),またはfour chamber viewから大血管断面にsweepする方法が有用である.
●心室中隔欠損に近い大血管が大動脈か肺動脈か(subaortic VSDかsubpulmonary VSDか)で出生後の臨床像が異なることから,鑑別が重要である.
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