今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって
新しい家族のかたちをめぐる諸問題
提供精子によって出生した子の親子関係―出自を知る権利を含めて
久慈 直昭
1
1東京医科大学産科婦人科
pp.523-528
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210716
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●提供精子を用いた人工授精(AID)で出生した子の親子関係は海外の報告をみる限りおおむね良好であり,またそれは告知をすることによって少なくとも悪化することはない.
●告知は7歳以前のほうが親子関係は良好になる.
●AIDが当事者や社会に完全に受け入れられるためには,出自を知る権利が認められることが望ましいと考えられる.
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