増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系
第5章 提供精子・提供卵子
精子提供と提供精子の需要,子どもの出自を知る権利
吉政 佑之
1
,
浜谷 敏生
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.282-285
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210690
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▶提供精子の需要は高まっているが,今後ドナーの匿名性が担保されない可能性があることから精子ドナーは減少傾向にある.
▶現在,本邦においてはSocial Network Serviceを利用した個人間の精子提供も散見され,また海外医療ツーリズムも含めさまざまな精子提供形式が存在している.海外ですでに大きな社会的役割を果たしている世界最大のドナーバンクにも日本からアクセスが可能となっている.
▶子どもの出自を知る権利をめぐって,本邦におけるさまざまなドナーバンクの規制,精子ドナー個人情報の管理などについて社会的コンセンサスの形成や法の整備が待たれる.
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