増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために
不妊・不育
Q12 不妊治療の前に子宮粘膜下筋腫・子宮内膜ポリープは手術したほうがよいですか?
齊藤 寿一郎
1
1順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター婦人科
pp.207-208
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210347
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A12
子宮粘膜下筋腫や子宮内膜ポリープは,受精卵が着床する子宮腔に生じる病変です.これらの病変は着床の障害などに関与すると考えられ,妊娠を希望する方は不妊治療前に積極的に子宮鏡手術をお勧めします.子宮鏡手術は手術室で全身麻酔下に電気メスを使用して行います.最近,病変のサイズや個数を考慮した一部の症例には電気メスを使用しない手術も行われています.
手術後初回,あるいは2回目の月経周期に外来で子宮鏡検査を行い,子宮腔の癒着や子宮内膜欠損や病変の再発がないことを確認すれば,この周期から妊娠が可能で,不妊検査や不妊治療も実施・再開できます.
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