連載 Estrogen Series・185
貧困女性と生理用品
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1036
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209839
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米国は日本に勝る格差社会であることはよく知られている.貧困階級に属する女性たちは,生理用品の購入にも事欠くことがあるのではないだろうか?
このほど,ミズーリ州のセントルイス市にて調査が行われた.貧困者に奉仕する10のNGO団体において,18歳以上の女性183人を対象にインタビューを行った.その結果,全体の64%の女性が,経済的な理由により生理用品を購入することが困難なときがあることを認めた.そのような場合には貧困者たちは布切れ,ボロ切れ,ティッシュペーパー,トイレットペーパー,さらに乳児用のオムツなどを代用品として使用することもあったという.また,貧困女性全体の46%は食料品と生理用品を同時に購入するのが困難であるとしていた.
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