今月の臨床 胎児発育不全(FGR)の管理Up To Date
病態の最新知見
FGR児における羊水量の評価
小松 篤史
1
1東京大学産婦人科
pp.900-907
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208871
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●FGR児のwell-beingを評価することは至適分娩時期を判断するうえで非常に重要であり,羊水量は胎児心拍数モニタリングとともにその根幹をなす.
●羊水過多を伴うFGR児には高頻度に染色体異常を含む胎児異常が合併し,羊水過少を伴うFGR児では妊娠高血圧症候群を含む胎児胎盤機能不全を合併する可能性が高いことを認識する.
●ヒトにおける羊水量調節は未知な部分が多いが,胎児尿や嚥下とともに羊水から胎児血中に移行するintramembranous absorptionが重要な役割を担っている可能性がある.
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