連載 Estrogen Series
エストロゲン療法のタイミング説
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.578
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208441
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エストロゲン療法のタイミング説とは,エストロゲン服用の時期には最善のとき(window of opportunity)がある,というものである1).最近Elite Trial試験の結果がCirculation誌に発表されたので,それをご紹介したい2).
この試験では子宮摘出術の既往のある643人の更年期後の女性を対象とした.対象女性のほぼ半数は更年期後6年以内の女性群で,また他の半分は更年期後10年以上の女性であった.これらの女性を17 βエストラジオール1 mg毎日服用群とプラセボ群とに分けて,観察した.この試験のアウトカムとして頸動脈のintima-mediaの厚さ(carotid intima-media thickness : IMT)を計測比較した.
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