特集 超音波診断—最近の進歩
心奇形の診断法
カラードプラーの診断的意義
中沢 誠
1
,
里見 元義
1
Makoto Nakazawa
1
,
Gengi Satomi
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器小児科
pp.543-547
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208015
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形態の上に血流の情報を載せて診断に供するシステムである1)。定量性には多くの問題を抱えているが,定性的には,断層心エコー図検査法による形態描写では診断が確定しない場合や,部位の確定が出来ない場合,その有用性が発揮される。さらに,通常のドプラー装置ではサンプリングポイントを正しく検索部位に固定することが要求されるが,本法ではその点でも容易である。ここでは,新生児早期発症の代表的な心奇形について,断層心エコー図検査による所見では不明な点が,カラードプラー法(以下,カラー法)によって診断された例を示しながら,その意義を示す。技術的な点については他の論文成書に譲り,本稿ではその臨床的有用性のみを述べる。
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