生涯研修セミナー 妊娠中毒症
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概念と現況
中山 道男
1
Michio Nakayama
1
1琉球大学医学部産婦人科学教室
pp.739-743
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207842
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妊娠中毒症の概念は,その本態が未解決のまま,この20年間にいろいろの変遷を経て今日に至っている。
すなわち,研究面では一世紀にわたる本態論の究明から,次第に病態の解析を基盤とした研究に移行しており,また臨床面では終戦後における米国医学の導入によって,利尿剤や降圧剤の華々しい登場に始まり,次いで中毒症母体への薬剤投与の反省期を迎えるとともにMEの導入による胎児情報の進歩に伴った胎児管理の研究が主体となってきた。そしてさらに最近では中毒症管理ともっとも重要な高血圧に対して,病態の解析に沿った薬剤の臨床応用が注目されている。
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