特集 産科麻酔
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産科麻酔を安全に行うには!
川添 太郎
1
Taro Kawazoe
1
1埼玉医科大学総合医療センター麻酔科
pp.123-128
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207729
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筆者が,かつて産婦人科に籍を置いていた頃は「お産は障子の棧が見えなくなるぐらい痛みのために苦しまないと良い子は生まれない」といわれ,お産に痛みは当然の付きものと考えられていた。近年,麻酔学の発展とともに痛みのないお産をするという方向に変わりつつある。麻酔法,麻酔薬は種々の変化や開発があり,その変化は著しいものがある。しかし,それに伴って合併症の報告も多い。
お産はお目出たいものであり,分娩室に入る時は身一つであったのが,出てきた時は身二つになり,可愛い新生児と二人になっている。それゆえ陣痛を取り去る麻酔によって不幸な事故を起こしてはならない。産科麻酔に際しては,用いる麻酔薬の特性を知り,もし合併症が発生したら,直ちにそれに対処できる技術知識をも兼ね備えた医師が行うべきである。
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