症例
妊娠中の児に認められた左心形成不全症候群の1例
増崎 英明
1
,
宮村 庸剛
1
,
安永 昌子
1
,
石丸 忠之
1
,
山辺 徹
1
Hideaki Masuzaki
1
1長崎大学医学部産科婦人科学教室
pp.683-687
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207236
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電子スキャンによる胎児心エコー図(fetal echocardiography)は先天性心疾患の診断に有用といわれる。左心形成不全症候群は左心系に閉塞または狭窄を有する心奇形で,その予後はきわめて不良とされている。私どもは妊娠31週の子宮内胎児発育遅延の例に胎児心エコーを施行し,左心形成不全症候群と診断して経過を観察したところ,妊娠32週に子宮内胎児死亡をきたし,剖検で本症と確認された例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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