特集 図でみる病態産婦人科学--適正治療のために
生殖・内分泌
更年期障害
広井 正彦
1
Masahiko Hiroi
1
1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.405-409
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207187
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I.疾患の概念
1.更年期とは
更年期とは「生殖期から生殖不能期への移行期」と定義されているが,具体的に何歳から何歳までをさすかは必ずしも明確にされていない。これは卵巣機能が人種や環境などにも影響され,生殖能力に個人差が大きいからに他ならない。
外国では40〜60歳,45〜55歳を更年期と定義するものもあるが,森は40〜56歳ごろを更年期としている。この年齢の時期についても,思春期の早発化傾向と関連して,閉経期の遅発化が指摘されており1),それぞれの時点での更年期の年齢わくを考えていかなければならない(図1)。
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