トピックス
プロラクチン分泌性下垂体小腺腫の長期観察による評価
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.555
発行日 1981年8月10日
Published Date 1981/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206466
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過去数年間の間に,血中プロラクチンの測定が容易に行なわれるようになり,さらに下垂体前葉病変の放射線診断が確立されるに及び,無月経乳汁分泌症候群(amenorrhea—galactorrhea syndrome)が産婦人科の日常診療に重要な地位を占めるようになってきた。
しかし,本症の治療に関しては今日まで議論のあるところで,下垂体に小さくても腫瘍があった場合には積極的に手術的に摘出すべきであると主張する者1)や,血中プロラクチン値が高値を示すものはX線上腫瘍が明らかでなくてもすべてにトルコ鞍を外科的に探さくする必要があると極論をいう者もあり2),産婦人科医の立場から脳外科医にまわすか否か選択に迷うことがある。
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