指標
婦人患者をめぐる倫理的諸問題の再検討—新しい医療のあり方をさぐる
品川 信良
1
,
藤盛 加代子
2
,
角田 つね
2
,
照井 親子
2
,
三上 あや子
2
Shinryo Shinagawa
1
,
Kayoko Fujimori
2
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
2弘前大学医療技術短期大学部助産学特別専攻科
pp.5-14
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206367
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はじめに
近代医療の起点になったものは,医療担当者側の,あたかも自分たちの家族に対するような,温情や人間愛と,これらに対する,患者側の全面的な信頼とであった。医療担当者側が患者側から十分に(?)尊敬され,また尊敬に価するような人びとだけ(?)が医療に従事していた間は,今日のような問題はあまりなかった。
しかし,倫理的・社会的にいかがわしい人物(?)が医療を担当したり,あまりにも多くの費用や設備や人手が医療に必要になってくるにつれて,患者側は医療そのものに関心や疑問をもち始め,医療上の意志決定に,自分たちも何らかの形で参加したい,と考えるようになってきた。
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