実地臨床手技のエッセンス 月経困難症
月経困難症の治療計画とその概念
柳沼 忞
1
Tsutomu Yaginuma
1
1富山医科薬科大学医学部産科婦人科学教室
pp.763-769
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206109
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本当に将来,「月々のやっかいなお客様くらいにしか思われていない月経に,すべての女が,新たなうやまいと誇りを抱けるようになる」のであろうか。これは,入江恭子訳「さようならプルーディ」〔講談社,1979.J.Delaney,M.J.Lupton & E.Toth著,"The Curse"(のろい),Elane Markson Liberary Agency,1976の訳〕の序文の一節である。
「月経は恐しいもの,穢れあるもの,害をおよぼすものであり,それゆえにこれは隠すべきもの,内に秘めておくべきものとされてきたのであり,そのために心理的症状として月経前症候群が,身体的症状として月経困難症が出現してくるのである」と,これら三人の女性著者は書いている。従って,これらの解決策は,月経を秘めたるもの,隠すべきものとすることなく,前面に出すことであり,すでに月経は芸術に登場し,月経パーティーなるものまで開催されているという。
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