特集 妊娠時の生理--その適応と異常
Ⅰ.システムの適応
代謝系—糖・脂質・蛋白代謝
吉岡 保
1
Tamotsu Yoshioka
1
1倉敷成人病センター産婦人科
pp.950-957
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205709
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
妊婦では基礎代謝が亢進し,必要とするカロリー量も多くなり,糖,脂質,蛋白質のすべての代謝が亢進しており,非妊時とは異なった特殊な代謝環境におかれているものと考えられる。しかしながら根本的な代謝機構は非妊時と変わらないものと考えられる。ただ妊娠に伴う内分泌の変動により,母体のみならず胎児の発育に好都合なように代謝のある部分が特に活性化されているものと推測される。
今回は妊娠時における母体の代謝の特異性について考察する。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.