原著
産科における血液粘度の研究(第1報)
杉本 博洲
1
,
石川 惟愛
1
Hirokuni Sugimoto
1
,
Tadayoshi Ishikawa
1
1重症疾患研究所厚生病院
pp.897-900
発行日 1977年10月10日
Published Date 1977/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205695
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血液に粘性のあることは,古くから知られていたが,その実体は,近年,血液レオロジー(Hemorheology)の既念(レオロジー:『物質の変形と流動に関する科学』1,2))の発達とともに,ようやく明らかにされてきつつある。血液レオロジーに関する研究は,18世紀なかばのBoerhaaveや,19世紀のPoiseuilleにはじまり,近年になり,測定器具の発達とともに,新知見がみいだされ,臨床的に応用されてきつつある。著者は,血液の生理,生化学的性状については,ほぼ明らかにされている,産科領域の血液の物理的性状を,この,血液レオロジーの観点から,再検討してみようとするものである。
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