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胎児風疹感染の可能性をみる分娩前診断はむずかしい
広井 正彦
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1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.598
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205649
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妊娠の初期に風疹に罹患すると,生まれてくる児は高頻度に奇形の発生がみられることから,わが国でも非妊婦や妊婦の風疹抗体の有無のチェックが行なわれるようになり,陰性者には予防接種が施行されるようになった。しかし,産婦人科の日常診療において,初めてできた児や,不妊症患者でやっと妊娠した場合には,もし風疹抗体がかなり高値を示した時に,中絶を推めた方がよいか否かに迷うことが多い。この場合には羊水が比較的早期に胎児の情報を表現していることから,羊水を検査することにより胎児の感染と奇形の可能性を把握することができると考えられよう。
この点につき,風疹がvirus感染であることから,羊水中のIgA,IgA1,IgA2,IgM,IgG,IgDなどを測定すると,何らかの情報がえられると考えられる1)。
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