疾患の病態と治療 母体環境からみた胎児・新生児
母体の糖尿病と胎児・新生児の異常
杉山 陽一
1
Youichi Sugiyama
1
1三重大学医学部産婦人科学教室
pp.717-722
発行日 1976年9月10日
Published Date 1976/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205473
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母体に全身性代謝疾患が合併している際には,胎児は種々の影響をうけることはすでに古くより強調されている。わが国においても近年糖尿病合併妊婦の増加がみられており,糖尿病の合併が胎児・新生児に及ぼす影響についての,臨床あるいは基礎に関する報告が多くなされるようになっている。著者らは,糖尿病を含む糖代謝異常妊婦に関する諸問題について若干の考察を加えてきた1〜3,6)。今回は胎児・新生児においてみられる変化のうち,特に臨床上注意すべき問題点についてその病態生理面より2,3の考察を加えることとする。
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