症例
重複奇形(腸骨胸部結合体)の1例
清水 嘉一
1
Yoshikazu Shimizu
1
1日本医科大学第1産婦人科学教室
pp.65-68
発行日 1976年1月10日
Published Date 1976/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205355
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重複奇形または二重結合体とは一卵性双胎がそれぞれの身体の一部,あるいは,大部分が結合した状態のものを呼ぶが,これらのうち,両児の発育が同程度のものを,対称性二重体といい,ギリシャ語Pagosに由来する接尾語pagusを,結合部位の名称の後につけて,Craniopagus,Thoracopagus,Ishiopagusなどと名づけている。私たちの経験した症例はSchwarbeの分類によれば,Ileothoracopagus腸骨胸部結合体,Potterの分類に従えば,Dicephalus tripus tetrabrachius二頭三却四腕体,Veitの分類障害を基準とした産科学的分類に従えば,並体二重体に含まれるものである。
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