薬の臨床
HPLイムノアッセイキットの検討
広瀬 洋子
1
,
中川 公夫
1
,
高橋 克幸
1
,
鈴木 雅洲
1
Yoko Hirose
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.473-477
発行日 1974年6月10日
Published Date 1974/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205055
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胎児—胎盤系の機能の指標としていろいろな検査法が考えられ,それぞれ個々の測定成績から機能状態が推察されてきた。生化学的な方法による胎盤機能検査法としてもつとも広く用いられている方法に尿中estriolの測定があるが,尿中から測定するため迅速,的確に機能状態を知るにはいまだいくつかの難点がある。そのため,血中から胎盤機能の情報を知る一環としていろいろな酵素を測定する方法も試みられている。最近,直接胎盤機能を知る指標としてHPLを免疫学的に測定する方法が注目され,測定試薬がキット化されるに及び,本邦でもこれを使用して胎盤機能を推測する方法が用いられる趨勢にある。しかし,HPLについてはいまだ不明な点が多いが,われわれは臨床的に胎盤機能の判定に応用する試みとして妊婦血中HPLを妊娠経過に従い経週的に測定し,異常妊娠との比較検討を行なつた。
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