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ラジオイムノアッセイ(radioimmunoassay;RIA)という新しい測定技術は,1959年Yalow & Berson1)によってインスリンの測定法としてはじめて報告された.その後この方法は,感度や特異性が非常にすぐれていることから,下垂体ホルモンなど種々なタンパクペプチドホルモンの測定に用いられるようになったが,最近ではα-フェトプロテインなどホルモン以外のタンパクの測定にも用いられ,さらにステロイドホルモン,ジギタリスのような低分子のものまで本法で測定できるようになった.特にここ数年来の発展は目覚しいものがあり,本法で測定できる物質は,主なものだけでも表1に示すように40種類余に及んでいる.ラジオイムノアッセイ(RIA)を一口でいえば,抗原抗体反応の特異性と,ラジオアイソトープ(RI)の微量測定という特徴を兼ねそなえた測定法ということができる.
ところで,抗体を使わなくとも,測定すべき物質と特異的に結合する結合体があれば,抗体の代わりに使って同様な測定ができるはずで,このような特異結合タンパクを用いた場合はcompetitive protein binding analysis,また組織に存在するホルモン受容体のようなものを用いる場合にはradioreceptor assayと呼び,これらとラジオイムノアッセイとを合わせてcompetitive radioassayと総称している.また同様な原理ではあるが,結合の割合をみる場合にRIを用いないで,electron spin resonance(ESR)によって行なうこともでき,これはspin immunoassayと称してモルフィンの測定法として報告されている2).
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