特集 症状からつかむ私の治療指針
産科
妊娠初期の腹痛
鈴木 秋悦
1
,
関 賢一
1
1慶応大産婦人科
pp.933-935
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204928
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I.一般的な注意事項
腹痛を訴える患者の診察に際しては,まず必要かつ十分な問診が第一である。それにくわえて,視診,打聴診,触診,その他の補助的検査を充分に参考とする。
すなわち,腹痛の部位,広がり,程度,性状(激痛,鈍痛,持続痛,疝痛様など),初発時の状況と誘因の有無(突然か徐々にきたか,食事との関係),圧痛の有無,月経との関係などの事項を的確に把握し,同時に,熱発,貧血,嘔吐,性器出血などの随伴症状を注意する。補助的検査としては,末梢血に関する全般の諸検査,血沈,導尿検尿,ダグラス窩穿刺,レントゲン検査などを参考として,腹痛の原疾患を正しく鑑別する必要がある。
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